ポピュラーやジャズの理論書等で最初に書かれているのが音程

それだけに基礎なのですが、理論を勉強しながら
音程を理解できていない人が意外に多いです。

大切な基礎ですので、しっかり覚えて下さい。



音程

音程(Interval)

2つの音の高さの隔たりをいう。
この音の間隔を(度・Degree)で表す。

度数は、全音・半音に関係なく位置によって決まります。

1と2と3は同じ音ですが
は、ド・レ・ミ・ファ・ソと5度です。
は、ド・レ・ミ・ファと4度です。
は、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラと6度です。

また、AとBは音は違いますが
は、ド・レ・ミ・ファ・ソと5度です。
は、ド・レ・ミ・ファ・ソと5度です。


では、違いをどう表すのでしょうか。

音程には完全と呼ばれるものと 長・短と呼ばれるものがあります。

完全系

1・4・5・8度は 完全系です。


この関係を標準とし、それより音程が
半音1つ分広くなると(増)と言い
半音1つ分狭くなると(減)と言います。

音の幅を見て下さい。
です。

長・短系

2・3・6・7度は 長・短系です。


長短系は、長が半音1つ分狭くなると(短)と言い
短より半音1つ分狭くなると(減)と言います。
です。

完全系の度数が(長・短)になることや 長短系が(完全)になることはありません。

幹音どうしの音程とし
以下のように考える事ができます。

長2度=全音1つ
長3度=全音2つ

完全4度=全音2つと半音1つ
完全5度=全音3つと半音1つ

長6度=全音4つと半音1つ
長7度=全音5つと半音1つ

完全8度=全音5つと半音2つ



CとDで全音・DとEで全音
EとFで半音・FとGで全音
GとAで全音・AとBで全音
BとCで半音

全く同じ高さである時を完全1度と定めているので
それよりも小さい音程は存在しないと考え1度に(減)は生じません。

よく間違えやすい事ですが
はそれぞれ何度でしょう。

まず、何度であるのかを考える。

その度数が2・3・6・7度なら (長・短)系

その度数が1・4・5・8度なら (完全)系


は、F(ファ)・G(ソ)・A(ラ)・B(シ)と4度です。
4度は完全系です。

FとGで全音1つ、GとAで全音1つ、AとBで全音1つ
=(全音3つ)は

完全4度の(全音2つと半音1つ)より半音1つ分広いので
答えは増4度です。

は、B(シ)・C(ド)・D(レ)・E(ミ)・F(ファ)と5度です。
5度は完全系です。

BとCで半音1つ、CとDで全音1つ、DとEで全音1つ、EとFで半音1つ
=(全音3つ)は

完全5度の(全音3つと半音1つ)より半音1つ分狭いので
答えは減5度です。


は何度でしょう。

変化記号を取って考えます。
その度数が(長・短)系か(完全)系かを考える。


F(ファ)・G(ソ)・A(ラ)で、まず3度です。
3度は(長・短)系です。
この3度は全音2つ分で長3度です。

Fにシャープが付いた時点で音程が半音1つ分狭くなります。
ここで短3度になりました。

Aにフラットが付いて、また半音1つ分狭くなりました。
短3度より半音狭くなって減3度となります。

は、共に2度ですが、これは短2度です。
長2度や減2度ではありません。

長2度の全音1つより半音1つ分少ないので短2度です。

音程は理解していただけましたか?

これで、移調も容易いです。

後のあらゆる音階や、コード
コード進行の説明も理解できると思います。